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リニューアル前のひとこと

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ここ数年来にわたり、非対称コアの開発が進み、マスバイアスがすっかり定着した感があります。しかしながら一方で、正しい知識を理解しないまま、ドリル作業をしているケースもあり、思うようなリアクションが得られないことによる、マスバイアスボールの敬遠も一部あるような情報も届いてきています。そこで、マスバイアスとは何かについて、もう一度理解を深めて見ましょう。

マスバイアスはそもそもボールの回転軸の移動現象を利用するドリル上のレイアウトで、対称コア、非対称コアに関わらず存在する仮想3軸の中間RGと最も高いRG差を利用して軸移動の時間を調整するドリル法です。もう少し解りやすく言うと、リリース直後のアクシスポイント(PAP)からボールの最も慣性モーメントの高い軸(HRG=MBポイント)へ軸移動が起こるボールリアクション現象を利用したドリル法なのです。非対称コアボールは予めボールにMBポイントが打刻されているか、PINが埋め込まれていて、レイアウトし易いこともあり、ボウラーの求めているリアクションを希望通りに作りやすい、という特性があります。一方、対称コアは指穴をドリルして初めて非対称に変わるため、MBポイントが予測しにくいこともあり、結果非対称コアのマスバイアスボールが多く製造されるようになった背景があります。従って投球フォームが安定していない場合は、ボールの性能が上手く引き出せない場合もあるので、ドリラーによる投球フォームのチェックが不可欠になってきます。

もう一つマスバイアスボールで抵抗になっている問題はバランスホールです。レイアウトの結果バランス規定に外れるケースも多々あり、バランス調整目的のバランスホールがマスバイアスボールに限り必要になってきます。勿論必要ない場合もあります。そのバランスホールの知識もないと、リアクションにマイナス効果が生じてしまうこともあり、バランスホールを嫌うボウラーもいて、結果マスバイアスボールを敬遠するドリラーもいるようです。

このようにマスバイアスボールはよりボウラーの求めるパフォーマンスを引き出しやすいメリットがある反面、ドリル理論に基づいたドリル技術の習得が必要不可欠なこともあり、知識の浅いドリラーによっては嫌う傾向もあるようです。


いずれにせよ、ドリルによって求められるパフォーマンスは、ボール全体の僅か20%程度であることをまず理解して頂きたいのです。そしてボール選択でより重要になるのは表面素材であり、表面加工なのです。レーンコンディションに合わなければ、どんなに素晴らしいボールでも、その時点では不要なボールになってしまうこともあり、合わせるためのチューンナップもこれからは益々重要になっているのです。

このようなメンテナンスも含めると、プロショップとの関わりは、身近な主治医をもつことと同様で、昔から言われているように信頼できるドリラー(=アドバイザー)を持つことが、あなたのボウリング技術向上のためには不可欠であることを再認識して頂きたいのです。

このブログ記事について

このページは、日坂が2010年2月13日 19:38に書いたブログ記事です。

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