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バランスホールの話をしましょう

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今週はスケジュール通りの予定です。
24日(土)はプロショップ杯がありますので、是非ご参加ください。

今日はバランスホールの話をしましょう。
 2005年頃だったと思います。全米ボウリング協会(USBC)でバランスホールを禁止しよう!という動きがありました。理由は、必要以上にフレア(ローリングトラックの広がり)を増やすことでボールの曲がりを大きくしてしまうことが、スポーツの用具として、人的スキルを超える用具になる事への懸念からだったと思われます。

 ところが、ボールメーカーが様々な検証を行い、バランスホールの位置によってはフレアを減少させることもあり、必ずしもプラスに作用するとは限らない、と異論を唱え、結果としてバランスホール禁止の論議は棚上げとなり、現在に至っています。

 そこで皆さんにご理解を頂きたいのは実際のバランスホールの効果です。バランスホールには次の3つの効果があることを知っておいてください。
①フレアを増やし曲がりを大きくする。(効果のある位置に効果のある大きさが必要)
②フレアを減らし曲がりを減少させる。(       〃           ) 
③ルール内にバランスを調整する。
以上です。

 昨今は非対称コア(マスバイアス)の原理を応用したボールの開発が当たり前の時代となっております。そこには求められるボールリアクションに対応するための効果的なレイアウトが存在します。すると結果としてルール内にバランスを調整せざるを得ない事態が頻繁に起きてくるわけです。「バランスホールは嫌いだからあけないで」なんて言われてしまうと、ドリラーとしては求められるリアクションを提供できなくなるのです。このことを十分ご理解をいただきたいのです。

 ではどのくらい曲がりに影響があるのかというと、米国の実験では板目にしてプラス4枚、マイナスに4枚の効果があることが解っています。最も摩擦力のあるカバー素材のボールとプラスチックボールの曲がりの差が板目27枚あることを考えると、さほど大きな効果ではないことも解ります。又、フレアポテンシャルを最大限引き出そうとするようなレイアウトをしたボールで、さらにフレアを大きくするためにバランスホールを利用しようとしても効果が現れないことも実験で解っています。

 以上です。バランスホールの効果、ご理解頂けたでしょうか?

このブログ記事について

このページは、日坂が2011年9月17日 16:25に書いたブログ記事です。

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