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ナノ添加物配合の効果に注目

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 1月もあっという間に下旬になってしまいました。大寒を過ぎ、寒さが一段と厳しくなってきました。ボールを車のトランクに入れっぱなしにしている方を時々見かけますが、最近のリアクティブボールは摂氏10~33度の範囲で、ボールに異常が起きない設定になっていますので、夏場だけではなく、冬場にも影響があることを理解しておいてください。

 今年最初の話題としては、初めにお話したWTBA(世界テンピン連盟)のワールドボウリングツアー(WBT)が2月に福岡で開催されることです。私も来月福岡での観戦を楽しみにしています。

 さて今週は昨今注目のボールのナノ添加物のことをお話したいと思います。

 ボールに使われている「ナノ」は添加物の名称と勘違いされがちですが、ナノは大きさを表す単位です。ナノという単位をメートルで表すと10億分の1メートル、ミリに置き換えると100万分の1ミリという単位になるので、非常に細かいことが分かりますが、ボールの添加物の粒子としてナノレベルというのが昨今注目されています。今から10年程前に注目されていたパーティクル同様に硬い添加物を表面カバー素材に配合することで、レーン上の摩擦力を高める狙いがあります。つまり、Ra値(表面の凹凸)を高める効果を狙ったテクノロジーという事ですが、従来型のパーティクルはレーンへのトラクション(摩擦力)が強すぎるとボールのエネルギーは手前で失われるため、いざドライゾーンへ移行すると、フッキングの力が衰えてしまい、スピードと回転が豊かなパワーボウラーにとっては有効ですが、スピード不足や回転過多のタイプにはむしろ不適切なことが起きる可能性が高まります。
 そこにナノレベル、という微細な添加物を配合した効果があるのですが、この添加物による突起は従来のパーティクル同様に消耗し、突起は失われつつも、別の突起が露出することでボールモーションが保持され、しかも微細な添加物は噛みすぎない効果を得生み出すことで、エネルギーロスを抑える効果をもたらしています。ところが添加物が硬い粒子のためベースとなるリアクティブの硬度を柔らかめに設定しないと、ボールの表面全体の硬度が硬くなりすぎることもあって、軟らかくする必要性があるようです。
 最研磨(リサーフェイシング)をしても、また新たな突起が出てくるため、リアクションが低下したら最研磨も有効な方法です。試してみる価値は十分あると思います。

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このページは、日坂が2012年1月23日 13:03に書いたブログ記事です。

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