【アプローチコンディションの調整はシューズのソール(底板)パーツで!!】
一昔前まではレーン素材もウッド(木製)だったこともあり、アプローチが滑らない対策として「アプローチパウダー」を靴底に付けたり、アプローチ上に散布したりしての調整が一般的に行われてきました。ところが昨今のようにシンセティック(合成)レーンの普及が著しく、国内でも80%近くになると、シンセティック用のアプローチコンディションの調整をボウラー自らが正しく理解しないと他のボウラーにも迷惑をかけてしまうことになり、ボウリング設備にも悪影響を及ぼしかねません。シンセティックのアプローチコンディション調整は従来のようなパウダーでは対応できないのです。何故かというと合成レーンの表面素材は硬いフェノール樹脂で出来ていて、ボウリングシューズの皮底との適度な摩擦が得られるように表面粒子を調整しています。従って、アプローチのコンディションを損なう主な原因は汚れなのです。ところかまわず(濡れたトイレ等)歩いたボウリングシューズでアプローチを歩けば当然、フロアの汚れをシューズが運んでしまい、アプローチコンディションを悪化させてしまうのです。だからといってアプローチパウダーを使用すると、パウダーの粒子が研磨材の役割をしてしまい、今度は表面に不要な傷を付け、さらに汚れを溜めやすい状態にしてしまうことになるのです。そのためにボウリングセンターのアプローチメンテナンスはアプローチの汚れをクリーニングすることを目的として行われます。従って絶対にパウダーを使用しないで頂きたいのです。
昨今はボウリングシューズのソールパーツで滑り具合を調整することが最も有効とされていて、様々なパーツがオプションで販売されています。また、フロアをボウリングシューズで歩くときはシューズカバーを付けることもボウラーとしてのエチケットだと思います。
それなのにパウダーを販売するのは何故か?パウダーの使用目的として、汗ばんだ指の抜け具合の調整に使われることが用途としてあるからで、もう本来の使用目的にあったネーミングに変える時期にきていると思うのです。パウダーは決してアプローチには使用しないでください。